日本顕微鏡歯科学会
2024年 第21回シーズンズセミナー
発表者
Dr. 新井基央
(友枝歯科矯正歯科クリニック平尾)
解剖学的形態を考慮したMicro preparation
DH 鈴木歩
(BRISTO DENTAL CLINIC)
マイクロスコープ下での超音波スケーラーとポジショニング
DA 加茂美江
(池尻歯科医院)
TCから見たマイクロスコープ
Dr. 滝野正義
(あすとら歯科クリニック相模原)
歯肉縁下の防湿を考えるー通法ではラバーダム防湿が不可能な症例への挑戦
Dr. 元橋崇行
(安部歯科医院)
樋状根に対する感染根管治療 ~マイクロスコープを用いての治療戦略~
Dr. 藤田悠
(医療法人社団若歯会ちゃいるど中野歯科医院)
動画説明で予防につなげる!マイクロスコープを活用した小児CR 修復 ~精密治療と予防歯科の両立~
Dr. 花村恒
(医療法人社団若歯会ちゃいるど中野歯科医院)
Cracked Toothの予知性向上を目指したプロトコールに基づくMDPT修復の1症例
Dr. 柴原清隆
(柴原歯科医院 / 長崎大学口腔インプラント科)
マイクロスコープ下のサイナスアプローチにおけるDecision Treeについて
コメンテーター
高田 光彦・水川 悟・三橋 晃・吉田 格(敬称略・五十音順)
教育講演
山口文誉先生
タイトル:Clinical Periodontal Microsurgery
第21回シーズンズセミナーレポート
汗ばむくらいの快晴の秋の空の中、渋谷の駅から徒歩7分の長井記念ホールで、久しぶりに『対面』のシーズンセミナーが行われました。
1人目 Dr. 新井基央(友枝歯科矯正歯科クリニック平尾)
“解剖学的形態を考慮したMicro preparation”まず、トップバッターの新井先生は、プレパレーションとアドヒーシブという、接着を学び始めている私としてはとても興味深い内容でした。
二珪酸リチウムのアンレーの形成・接着でコンポジットレジンで接着されていましたが、セメントアウトが比較的容易と先生がおっしゃっていて、私はいつもセメントアウトがとても大変と感じていたので、自分の術式を振り返るよいきっかけになりました。
高田先生の優しめと厳しめのコメントもとても勉強になりました。
2人目 DH 鈴木歩(BRISTO DENTAL CLINIC)
“マイクロスコープ下での超音波スケーラーとポジショニング“2番目は鈴木歩さん(歯科衛生士)の超音波スケーラーとポジションに関するご発表でした。
タイムトゥリーを用いた院内教育システム、裸眼とマイクロスコープを交互に使用した新人教育、裸眼・ルーペ・マイクロスコープを用いた場合の比較など、自分の病院の衛生士教育において非常に参考になりました。
鈴木さんのプレゼンテーションとスライドがとてもわかりやすく素晴らしかったです。
3人目 DA 加茂美江(池尻歯科医院)
“TCから見たマイクロスコープ“3番目はTC(トリートメントコーディネーター)からみたマイクロスコープの発表をされた池尻歯科の加茂さんでした。
今日は当院のTCの杉本も参加しているので、とても楽しみにしていた発表でした。動画を使った患者さんへの説明、アシスタント主導の撮影とキャプチャーなど、当院ではまだ写真のみの説明のため、早速動画を使ったTCのカウンセリングを行なってみたいと思いました。
さらに未成年の方のご家族に向けて動画を使った説明の大切さを感じました。
TCの仕事は単に自費の診療を説明するだけでなく、治療の必要性と大切さを伝えるために歯科医院においては重要な役職であると感じました。
4人目 Dr. 滝野正義(あすとら歯科クリニック相模原)
“歯肉縁下の防湿を考えるー通法ではラバーダム防湿が不可能な症例への挑戦“次はいつも一つ一つの診療に対して真摯に向かわれている歯科発明家の滝野先生のご発表でした。
ラバーダム困難症例に立ち向かうその闘志は圧巻でした。
ラバーダム前のマウスピースの作成や3Dプリンターの応用、ZOOの改造など大変勉強になりました。今後は学会でも『隔壁の滝野先生』としてご活躍を応援しています。
5人目 Dr. 元橋崇行(安部歯科医院)
“樋状根に対する感染根管治療 ~マイクロスコープを用いての治療戦略~“休憩の後は、静岡県からいらっしゃった元橋先生の樋状根に対する感染根管治療のご発表でした。
CTを元に根管を攻略する計画をしっかりと立てられている素晴らしいご発表でした。さまざまなファイルを使用されて、普段の臨床から大変研究されていることがご発表から感じ取れました。
根管治療においてはマイクロスコープを使用するだけでなく、色々な方面からの考察が大切なことを感じました。
6人目 Dr. 藤田悠(医療法人社団若歯会ちゃいるど中野歯科医院)
"動画説明で予防につなげる!マイクロスコープを活用した小児CR 修復 ~精密治療と予防歯科の両立~“6人目は小児歯科医の藤田先生のご発表でした。
小児の診療においてマイクロスコープを使用することはなかなか難しく、私にとっても大きな課題でした。今までも小児について顕微鏡のセミナーや学会で発表されていたことはほとんどなかったため、大変勉強になりました。
診断や予防においてマイクロスコープは小児においてもとても大切なことを知りました。小児においては親御さんに治療を見ていただいたり、現在の状況を理解していただいたりする患者教育においても、動画の録画・プレゼンテーションがとても大切だと感じました。
7人目 Dr. 花村恒(医療法人社団若歯会ちゃいるど中野歯科医院)
“Cracked Toothの予知性向上を目指したプロトコールに基づくMDPT修復の1症例“7人目は藤田先生とご同僚の花村先生のご発表でした。
Cracked Toothに対する症例に対して、診断・エンド・築造・形成・接着までの一連の流れが丁寧で素晴らしく、レジンの重合に対しての重合収縮にもかなり配慮されていて、若くてこんなに勉強されている先生と、その環境を作ってらっしゃる勤務先の院長先生に感銘を受けました。
8人目 Dr. 柴原清隆(柴原歯科医院 / 長崎大学口腔インプラント科)
“マイクロスコープ下のサイナスアプローチにおけるDecision Treeについて“最後の柴原先生のご発表、シーズンセミナーの目的を見返そう!ハードルを下げよう!という趣旨のお話でしたが・・・内容は柴原先生の最先端のマイクロスコープを用いた最先端の柴原先生の匠の技!お土産付き!?でした。
私は普段外科をほとんどしませんが、先生のお話を久しぶりに聞くことができ大変勉強になりました。
ただ正直、これでシーズンセミナーのハードルは下がらないと思いますw
とにかく外科においてもマイクロスコープは必須ですね。
教育講演 山口文誉先生
“Clinical Periodontal Microsurgery“
教育講演はクリニカルペリオドンタルマイクロサージェリーの演題で山口文誉先生でした。
わかりやすくケースごとに分けて最先端のテクニックを説明して下さいました。
下顎7の遠心のフラップデザイン、舌神経が近接している症例のお話も、私のように歯周外科に疎い私でも先生の診療のクオリティーの素晴らしさがわかりました。
インプラント周囲炎に関してのお話も、当院においてもインプラント症例が増えてきたためインプラントデコンタミネーションのお話は特に勉強になりました。
今回のシーズンセミナーは特にレベルが高く、そして教育講演もあり、大変勉強になりました。
改めて顕微鏡userの先生方が全ての領域において博識が深いことに驚き、自分の勉強の足りなさ・知識の浅さを反省しました。まだまだ修行が足りません。
わかりやすくケースごとに分けて最先端のテクニックを説明して下さいました。
下顎7の遠心のフラップデザイン、舌神経が近接している症例のお話も、私のように歯周外科に疎い私でも先生の診療のクオリティーの素晴らしさがわかりました。
インプラント周囲炎に関してのお話も、当院においてもインプラント症例が増えてきたためインプラントデコンタミネーションのお話は特に勉強になりました。
今回のシーズンセミナーは特にレベルが高く、そして教育講演もあり、大変勉強になりました。
改めて顕微鏡userの先生方が全ての領域において博識が深いことに驚き、自分の勉強の足りなさ・知識の浅さを反省しました。まだまだ修行が足りません。
久しぶりに対面のみのセミナーで色々な先生方のお顔を見ながら受講することができ充実した1日を過ごすことができました。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
(文責:すずしろ歯科 山本麻美)
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