日本顕微鏡歯科学会 2016年 サテライトセミナー大分
去る、2016年10月16日に大分駅前にほど近いホルトホール大分セミナールームにてJAMDサテライトセミナーが開催された。 2年前に再開発された大分駅前は活気にあふれ、大変な賑わいを感じた。セミナー前日には大分ならではの「ふぐ料理のフルコース」、二次会には「関サバ関アジ」がふるまわれ、当地ならではの料理と酒に舌鼓を打ち、親睦を深めた。 セミナー講師は辻本恭久学会長と吉田格事務局長が務められた。 12時からスタートしたセミナーでは、吉田先生の挨拶から始まり、「拡大視野で行われない歯科治療の危うさ」「顕微鏡治療のメリット」「顕微鏡と拡大鏡の使い分け」など、多くの症例動画の提示により、拡大治療への興味を引く講演であった。なかでも「顕微鏡は特殊な治療のための特殊な器具ではなく、むしろ、一般的な診療に用いてこそ意味がある」とのメッセージが参加者全員に強くアピールされた内容であった。 辻本先生からは「顕微鏡の使用が保険導入された意義」「4根管、樋状根の日本人の発現頻度」「学生教育に顕微鏡が導入されてきている現状」「マイクロスコープ特診外来における自由診療での顕微鏡の活用」など歯内療法専門医として、また、大学関係者として非常に興味深い講演が行われた。 また、お二人の講師の共通したコメントとして「ラバーダム防湿の必要性」について熱く語られた。辻本先生からの「今後、JAMD会員のラバーダム使用率についてアンケートを行ってはどうか?」と言った提案には非常に興味がある。 途中の休憩時間には協賛企業であるGC・白水貿易・リンカイ・デンツプライ三金の顕微鏡のデモおよび、超音波スケーラーの体験などを通じ、学会認定医から参加者への使用法や導入に関し、活発な意見交換が行われた。特に顕微鏡未導入の先生方にとっては非常に参考になるアドバイスが聞けたのではないだろうか。 後半の講演では再び吉田格先生にマイクが渡り「顕微鏡治療のトレーニング方法」や「歯科衛生士の顕微鏡使用例」「アシスタントワークの重要性」など、より実践的な内容での講演であった。 参加者は地元大分はもとより、金藤先生をはじめ福岡、熊本など広く九州から会員13名・非会員12名の参加があり、当日、非会員から5名が会員になったとの報告を受けた。 なお、事前準備、当日の受付、会場設営など地元大分の橋本貴紀先生、荒金慶子先生、ケーオーデンタル福岡営業所、協賛企業の方々には深く感謝したい。(文責:東京 ネクスト・デンタル 櫻井善明) |